動画撮影時の設定方法

動画を撮る時のカメラの設定方法について解説をしました。
最初は大変ですがクオリティの高い動画を撮るために頑張って設定しましょう。設定内容をカメラに記憶させておけば、同じような動画を撮るときにすぐに撮ることができます。

もくじ

①動画サイズの設定

動画を撮る際はまず最初に動画サイズを設定しましょう。

動画サイズとは

動画サイズはFHD(1920×1080ピクセル)や4K(3840×2160ピクセル)のことで、動画のきめ細かさを決めるものです。FHDの場合、横方向に1920個、縦方向に1080個の点(ピクセルもしくは画素)で動画が構成されていることを意味します。動画サイズが大きい方がより細かい表現ができるので画質が良くなる傾向にあります。

動画サイズの設定

動画サイズの設定は自分がどのサイズの動画を作りたいかによって変える必要があります。FHDの動画を作りたいのであればFHD以上の設定で撮影をする必要があり、4Kの動画を作りたいのであれば4K以上の設定で撮影をする必要があります。
動画サイズを大きくするほどデータ量も多くなるため、メモリカードの容量をたくさん使ったり、編集時の動きが重くなったりします。自分が持ってる機材や何用の動画なのかを考慮した上で動画サイズを決めましょう。

②フレームレートの設定

動画サイズの設定が終わったら次にフレームレートの設定をしましょう。

フレームレートとは

フレームレートとは1秒間の動画を何個のコマで構成するかを表すものです。5fps、24fps、30fps、60fpsのように表され、30fpsの場合は1秒間に30コマ(30枚の静止画)を使って動画を作ることになります。フレームレートが小さいほど1秒間に入るコマ数が少なくカクカクした動画になり、逆にフレームレートが大きいほど1秒間に入るコマ数が多くヌルヌルした滑らかな動画になります。

フレームレートの設定

フレームレートの設定は基本的に24fpsか30fpsに設定すれば大丈夫です。自分の作りたい動画にスローモーションを使いたい場合は60fpsか120fpsで撮影しましょう。(60fpsや120fpsが設定できない機種もあります)
ただ、何でもかんでも高いフレームレートで撮影してしまうとデータ量がすごく多くなってしまうので、自分の作りたい動画をよく考えた上でフレームレートの設定をするように心がけましょう。

③シャッタースピードの設定

フレームレートの設定が終わったら次に「シャッタースピード」の設定をしましょう。

シャッタースピードの設定

シャッタースピードの設定は②で決めたフレームレートと撮影場所(西日本/東日本)によって推奨される設定があるので、自分で決めるというよりは機械的に設定をするようにしましょう。下表をにフレームレートと撮影地域にもとに機械的にシャッタースピードを設定しましょう。

西日本で撮影する場合

シャッタースピード
フレームレート24fps1/60
30fps1/60
60fps1/125
120fps1/250

東日本で撮影する場合

シャッタースピード
フレームレート24fps1/50
30fps1/50
60fps1/100
120fps1/250

シャッタースピードとは
シャッタースピードとは写真1枚を撮影する際にシャッターが開いている時間のことです。動画にもシャッタースピードってあるの?と思う方もいるかもしれませんが、動画はたくさんの写真をつなげたものなので、写真を撮る時と同じようにシャッタースピードという概念が存在します。シャッタースピードについてさらに詳しく知りたい方は下の記事をご覧ください。

④ISO感度とF値の設定

シャッタースピードの設定が終わったら次にISO感度とF値を設定しましょう。

ISO感度の設定

この段階ではISO感度は一番低く設定しましょう。ISO感度を高くするとノイズが発生してしまうので、なるべく低くすることで綺麗な映像を撮ることができます。

ISO感度とは
ISO感度とは映像の明るさを調整するもので、ISO感度を高くするほど映像が明るくなり、低くするほど映像は暗くなります。ISO感度を高くするとノイズが発生してしまうので、必要がない限りはなるべくISO感度を低くして撮影しましょう。ISO感度についてさらに詳しく知りたい方は下の記事をご覧ください。

F値の設定

F値の設定は撮影する映像にどれくらいボケ感を加えたいかで決めるようにしましょう。たとえばバラエティ番組のように人と周りの環境を両方をくっきり撮影したい場合はなるべく全体にピントが合うようにF値を高めに設定してボケ感を弱くするといいでしょう。逆に映画やミュージックビデオのように背景をぼかして被写体を強調させて撮影したい場合はF値を低くめに設定してボケ感を強くするといいでしょう。
この段階ではF値を低めにするのか高めにするのかというのをざっくり決める程度で大丈夫です。F値はボケ感だけでなく映像の明るさにも影響するので、次の⑤明るさの調整でISO感度とのバランスを見て最終的なF値を決めましょう。

F値とは
F値とは映像のボケ感を決めるものです。F値が低いほどたくさんボケて、逆にF値が高いほど全体にピントが合うようになります。F値についてさらに詳しく知りたい方は下の記事をご覧ください。

⑤明るさの調整

①〜④までの設定が終わったら、最後に明るさの調整をしましょう。

明るさの調整方法

①〜④の設定が終わったらカメラのモニターを見てみましょう。
もし映像が適正な明るさであればそのまま撮影を始めてしまって大丈夫ですが、ほとんどの場合、映像が明るすぎたり暗すぎたりしていると思いますので最後に動画が適正な明るさになるよに調整を行います。

【映像が暗い場合】

映像が暗い場合はISO感度に高くするか、F値を下げて光量を増やしましょう。ISO感度を高くするとノイズも発生し、F値を下げるとボケ感が強くなるため、ノイズとボケ感のバランスを見て自分なりの妥協点を見つけましょう。

【映像が明るい場合】

映像が明るい場合はF値を上げるか、NDフィルターをつけて光量を減らしましょう。F値を上げるとボケ感がなくなってしまうため、基本的に映像を暗くするときはNDフィルターを使うのがおすすめです。NDフィルターで光量が減らしきれない場合に最終手段としてF値を上げるようにしましょう。

NDフィルターとは
NDフィルターはレンズにつけるサングラスのようなもので、カメラに入ってくる光の量を減らすことができます。写真ではシャッタースピードを速くすることで光量を減らせますが、動画の場合は設定するフレームレートによって推奨されるシャッタースピードがあるため、光量を減らす手段がF値とISO感度だけになります。F値とISO感度で光量を減らしきれない場合に必要になるのがNDフィルターです。
暗い場所での撮影の際は必要ないことが多いですが、昼間に屋外で撮影をする場合は基本的に必須のアイテムとなります。NDフィルターはカメラに備え付けの機能ではなく、別途購入して後付けでレンズに装着する必要があるので注意が必要です。
NDフィルターには減光量が固定のものと減光量の調整ができるもの(可変式NDフィルター)があります。動画撮影は天気や場所によって明るさが変わるため可変式NDフィルターがおすすめです。

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